新山猫第三章〜夏暁の旅立ち〜を終えて…

久しぶりのブログ投稿になります。何故途中で「〜日後に復活する猫」の投稿をやめてしまったのかなど今までの道のり、そしてご支援下さった方達への感謝、仲間達への想いを綴ってまいります。

まずは何より先にクラウドファンディングにご支援下さった皆様、劇場まで観に来て頂いた皆様、本当にありがとうございました。皆様のおかげでこの度の公演が成り立ちました。

今から本当の事を話します。

自分がコロナに罹患して中止になった公演は今までの丸組の制作規模を大きく超えていました。それは文化庁から助成金が採択された為でした。お客様達にもの凄い舞台を届けようと思い、金額にして今までの2〜3倍程度の予算を投じていました。しかしそれが本番直前で全て台無しに、今までに使ったお金は全て無駄になり、キャストやスタッフに支払う報酬はスケジュールを押さえた以上払わないわけにはいかない。しかしここで問題が、文化庁の助成金はあくまで事業に対して支払われるもので、公演が中止になった場合は事業が完了したとみなされないので助成金はおりない事に。そこで今度はキャンセル支援という別の申請に切り替えて再申請する事に…しかし、申請から採択、そして支給までどれだけかかるのか…文化庁と月に1度来るか来ないかの返答に何度もやり取りを重ね、未だに支給日の返事が来てません。普段からお世話になってる方達は、「いつでもいいし、もしおりなかったらお金なんていいよ」と言って下さりました。そういった方達には本当に感謝しかありませんが、自分の中にはお金をきちんと支払えてないという負い目がずっとあって苦しくて、そして普段から付き合いの無い方達や事務所さんには金融機関などから借金をして支払いました。文化芸術を絶やさない為の助成金を利用して、結局、より事業継続が困難な状況に。中には夏の出演料をあてにしていたあまりお金の無い若い子もいるし、金が払えないなら借金して保証しろ!と高圧的な態度の方もいて。自分の信用を無くし、人が離れていくのが辛かった。それでもどうしても夏の公演を諦められなくて、仲間達が好きだったから、またみんなとやり直したくて、今無理矢理にでもやり直さなければこの仲間達は二度と絶対に集まらない、それは分かっていた。それぐらい奇跡的なメンバーだった。熊さん、のりさん、下川さん、華音ちゃん…他のみんなも、絶対に集まらないのは分かっていた。だから今すぐ動くしかない!そう思って最後の手段としてクラウドファンディングを立ち上げました。どのくらいのお金が集まるのか?キャストの名前を出してお金を集める事は出来ない、あくまで劇団丸組に支援して貰うという形でなければならない。本当に丸組に支援してくれる方がいるのか?しかし蓋を開けてみると信じられないような金額が集まりました。もう一度仲間達を繋ぎ止めてくれたのはご支援下さった皆様です。本当にありがとうございます。そしてここから新たな戦いが始まりました。クラウドファンディングをした以上絶対に実現しなければならないという責任。そんなプレッシャーに潰されそうになりながら、文化庁から連絡は来ない、劇場も見つからない、仲間が集まらない…そして一番辛く悲しかったのは新山猫が始まってからずっときり役を演じてくれてた蒼井おとはちゃんが出演出来なくなってしまった事。それが10月の事。ここからTwitterとかほとんどやらなくなったかもしれません。この物語は山猫ときりの物語なのできり役だけは変えたく無かった…そしてやっぱり皆それぞれの生活や活動がある。次回は出演しませんという方達ばかり、中には最初は良いよと言っていたのにやっぱり無理という方も…もちろんその人達に悪気があるわけでは無いし、責めるつもりなんて全くない。元々別の仕事が決まっていた人もいるし…ただ悲しかった。やはり同じメンバーを集めるのは不可能なんだと…

でも、そんな中「やろうよ!」「丸に協力する!」「丸さんの力になりますよ!」って言ってくれた先輩、後輩、仲間達。一生の仲間だと思ってます。絶対恩を返したい。そう思ってます!

そしてえげつない日々が始まりました。とにかく時間が無い。出演者を探し、劇場とのやり取り、各事務所、マネージャーとのやり取り、フリーランスの方とのやり取り、各スタッフとのやり取り、稽古場、大道具、小道具、脚本、演出、音、映像、衣装、チラシ、チケットフォーム、クラファン、文化庁、それら全てのやり取りと金策、問い合わせなど毎日何十件もメールやLINEがたまる。自分の現場もやらなきゃならないしで、行き届かない事や、仲間達に迷惑をかけてしまう事も沢山あった。そして他にも言えない事が沢山。正直きつかった、苦しかった。でも最終的に無事千秋楽を迎える事が出来た訳で、それは本当に本当に仲間達のおかげ。

では長くなりましたが、そんな大好きな仲間達の事を話して行きます!

まず一番はじめはちーちゃん!今回きり役を演じてくれた田中千空ちゃん!えーと、可愛い過ぎ!ちーちゃんはまだ小学生なのですが、毎日稽古に参加してくれて大人と一緒に何時間も稽古して大変だったと思う。でもちーちゃんから文句はおろかネガティブな発言なんて一度も聞いたこと無い!少し甘えん坊なところもあってみんなに愛されてました。ちーちゃんがきり役になった事でより山猫との親子感が増して山猫は娘に甘いパパになりました笑 自分の演技の浅さに千秋楽前に気付き、戦場で娘を見つけたらそうじゃないだろう!と自分の芝居に疑問を持ち、千秋楽はきりを助け出した時思いっきり抱きしめました。自然と台詞も「大丈夫か?」から「生きていて良かった…」に変わりました。山猫は本当にきりを娘のように思ってます。ちーちゃんがきりで本当に良かった!ちーちゃん元気にしてるかな?すでに山猫は少し寂しいです。ちーちゃんをおんぶしてるチェキ自分で欲しかったな笑

それからちーちゃんのお母さん!毎日稽古に来てくれて、ちーちゃんへの演出をメモ取ったり、差し入れ下さったり、もっというと衣装の直しから舞台の掃除、舞台美術まで手伝って頂いて…え!座組の仲間じゃないですか!本当に本当にありがとうございました!

なんかこの写真の二人顔似てない?親子に見えますか?

次はこの公演で一番大変でもっとも縁の下の力持ちアクションチーム!はっきり言ってアクションチームがいなければ丸組は出来ない!時に激しくアクションをし、時に町人で場を和ませて、裏では誰より転換やホタル、振り落とし幕などあまりに多く仕事してる。例えば熊さんや華音ちゃんがかっこいいのはそれは斬られていくアクションチームがあってこそ!それを分かって欲しい!(もちろん熊さんや華音ちゃんは分かってるし、分かってる方もいると思いますが)白濱さん、田中よっしーさん、ほってぃ、YAMATO、大樹、神倉、拓也、龍馬、小野ちゃん、ありがとうございました!白濱さん、「丸ちゃんのためならアンサンブルでもいいよ」と言ってくれた事忘れません!YAMATO、映像手伝ってくれてありがとうな!小野ちゃん、沢山ありがとう、遅刻無くそうな笑 大樹もありがとな!励めよ!カッキーたっくん沢山気使ってくれてたの気付いてるよ!神倉ナレありがとね。ほってぃによっしーさんみんなの面倒見てくれてありがとうございます!

アクションチームだけの写真が無い…代表で白濱さん!

次は宏吉!丸組ではおなじみ中村宏毅!いやぁ〜笑わせてくれたね本当に。ひろきはなんだろう年上の後輩で、芝居出来てアクション出来て本当に丸組に欠かせない存在!頼りになるんだよね、キャスティングでもいつも真っ先に宏毅が思いつく。そしていつも嫌な顔せずに協力してくれるからつい頼ってしまう。今回も宏吉で暴れるだけじゃなく、搬入やら影ナレやら色々力になってくれた、本当にありがとう!宏毅と芝居するの楽しい!

宏毅と一緒に撮ってる写真無かった泣

次は勝之信こと中井勝信!通称かっつ!かっつは好き!多分かっつも俺の事好き笑 かっつは一度芝居辞めたんだよね、でも無理矢理丸組に誘ってしまった。かっつが丸さんの為ならと参加してくれて感謝しか無いよ、かっつ好きだよ!丸組に出たせいでまた芝居やる事になってそしてかっつの芝居観に行ったら華音ちゃんがかっつと共演してて、人との縁てあるよ。タイマンはキツネ以来だったな、楽しかったよ、かっついつもありがとう!また現場でもよろしくね!

かっつと一緒に撮った写真が無い…泣

次は篤次郎、母上!Rioに半田佳子さん!二人の芝居は物語の中で本当に大事な場面でした、二人次第でぐっと泣けるストーリーになる。大事なシーンをありがとうございました!そして二人とも働き過ぎ!Rioは本当に気回してくれて細かいところまで気づいてくれて、稽古中も代役やら記録係りやら本当にありがとう!アクション出来るの知ってるから次回はバチバチやろうぜ!半田さん衣装から俺のメンタルの心配まで本当にありがとうございます!半田さんが優しいから頼ってしまいました、感謝です。また一緒にステーキ食べに行きましょう!あとスノボ行きましょう!

山猫ときりは父と娘。こちらは母と息子なんだよね。

次は菊子、小蝶!木村心静、北市愛奈!2人とも難しいアクションに挑戦してくれてありがとう!心静は最初アクションに凄い苦戦してたけど、本番の堂々とした演技、「どけー!」は本当良かった!愛奈は最後の最後に決まったキャストで稽古期間も短いし、慣れない事だらけで大変だったと思うけど、斎藤一をおじさん呼ばわり良かったです!二人ともありがとう!

まーた写真無い…俺忙しくてみんなと全然写真撮れて無い事気づいた…泣

次は優子!一本鎗希華ちゃん!のあちゃんは、丸組はじめましてでしたね!たまたま観に行った舞台で目に止まってあの娘優子役に合いそう!と思ってオファー出したら引き受けてくれてさらに中野優子役を別の舞台でやった事あるとの事!凄い、役と縁があるなんて!そしてのあちゃんならと思って夏の脚本に手を加えて優子に見せ場を作りました。それに見事に答えてくれて本当にありがとう。優子の抜刀かっけー。

はい、そしてのあちゃんとの写真なんてあるはずもなく…泣

次は上川矢真役下川真矢さんに北川士郎役南誉士広さん!この役名の適当さw えーととにかくこの二人の登場した時の強者感、動いた時の怖さ、勝てる気がしない。キャラ立ち過ぎて流石でした。南さんは俺がJAEにいた時からだから10年以上?の付き合い、下川さんにいたってはマックスの時からだから16年ぐらいかな?の付き合い。出会いの話しとかしたいけど長くなるからまた別の機会に。とにかく一緒に戦えて楽しかった!いいなぁ昔からの仲間と久々に手を合わせる感じ、最高でした!そして下川さん、夏に心配して優しくしてくれた事、丸組に色々協力してくれた事感謝が多過ぎて本当に兄貴のような存在でした。アクションも芝居も見習う事ばかりだし。尊敬してます。南さんキャラの立て方うますぎるし、稽古短い時間で合わせてくれて本当にありがとうございます。サイガクでタイマンした以来のアクション楽しかったです!

まぁ写真無い…とりあえず5人の写真!

次は伊地知役伊藤教人さん!のりさんは最高過ぎる。圧倒的なキャラ立ち!あんなん印象残んない訳ない笑 そしてのりさんは実は冷静に引き画で物事を見れる人。沢山のアドバイスありがとうございました。そして伊藤小道具としても協力してくれて、夏からすげぇお世話になりました。なんだろ、飯も良く一緒に食べに行ったし(実は大晦日はのりさんと熊さんと三人でもつ鍋食いました!)丸組の中でも特に仲良くしてくれてありがとうございました!のりさん自身がめちゃくちゃ忙しいのに協力してくれて本当に感謝だらけです。のりさんとの写真は…あるんだなぁ!

次はまき子さん!打出菜摘、北野瑠那。二人で一つの役を演じてくれて大変だったと思うけど二人のアクションは流石だった!抜群の安定感で何も心配してなかった。それに二人は衣装の縫い物もして貰って本当に二人無くしては出来ない公演だった。それに二人とも丸組は三回目だね。なっちゃんは、山猫1.2.3ルナPは2.3.3だね。いつも力を貸してくれてありがとう!本当に頼れる仲間だと思ってる!なっちゃんは優しくて真面目だから丸組の時はもう少し力抜いて楽にね!ルナPは飲み過ぎ無いように笑 写真無いから華音ちゃんのTwitterから拝借🙇🏻‍♂️娘子隊姉チーム!

次は、雪子さん!みなみちゃん!みなみちゃんの事は信頼しきってる。絶対良い子。夏に丸組が中止になった時みなみちゃんが泣いていた事を人づてに聞いて、絶対復活公演でみなみちゃんに雪子やって貰いたい!と思った。そしてみなみちゃんがかっこよくなるように難しいアクションをつけました。本人は大変だと思うけど辛くてもやり切った時の喜びや、お客様に感動して貰えるほうが良いと思って!みなみちゃんもこのアクションやりたいと言ってくれて嬉しかった。めちゃくちゃ練習した!それこそ何十回やった?同じ事。一人で練習して身体を痛めもした。全部乗り越えて本番ぶちかましてくれた雪子!感動した、あのみーちゃんがここまでアクション出来るようになるなんて!丸組は、雪子は楽しかったですか?でも芝居はたまにみーちゃん笑 そんなみーちゃんが好きです!写真無いけど姉チームに写ってるからいいね。笑

次は板垣退助こと進藤ひろしさん!進藤さんはまぎれもなく兄貴!丸組の初演から手伝ってくれて、今回も僕が山猫に入るので演出見てくれて。前回の沖田で出演もしてくれて、大先輩なのにいつも俺のやりたい事を立ててくれる。そしていつも面倒見が良くて、誰に対しても兄貴で、進藤さんがいなければ今の丸組は無かった。本当に尊敬出来る先輩。一応言っておきますが今回は板垣退助という事でアクションはありませんでしたが、この方バリバリの武術家でアクションも香港仕込みですから笑 因みに最後のホタルの映像も作ってくれました!多才過ぎ。みんなに尊敬されてるし、俺も進藤さんのように尊敬される大人になろ。本当にありがとうございました!写真はあります!

次は竹子さん!宮原華音ちゃん!華音ちゃんは今回の舞台のkey personでした。えぇと実は今回の脚本夏から変化してるんですよ。どれだけ座組のメンバーが気付いたかは分かりませんが、山猫の台詞に何ヵ所かメンバーに向けての俺の気持ちを隠してるんです。実は1月の新山猫序章から脚本にある仕掛けがしてあって、ざっくり言うと山猫は実は何者なのかって事なんですけど、新山猫最終章が終わったら全部バラそうかな、まぁこの話は今はいいか。話を戻すんですけど今回の脚本は12月の中旬に最終稿が出来ました。つまりそれまで何度も変化してるんです。何故変化したのか、それは自分自身の脚本に疑問を持ったからなんですけど、結局はっきりとした答えは出せませんでした。お客様は自由にこの作品を評価出来るように、例えお客様に届かなくても作品に何を込めるかはそれはそれで作り手の自由だと思うんですよ。どなたかのTwitterで何故山猫は娘子隊にあそこまで反発するのか分からないという意見がありました。それは多分山猫に込めた仕掛けというかそのせいで感じさせてしまった違和感だと思うのですが…で、また話を戻すんですが、最後のシーンである大事な台詞を山猫は全員に向けて言う事を全員ではなく必ず竹子に言うんです。あまりに直接的だから華音ちゃんはとっくに気付いてると思うけど…何はともあれ舞台も重なり華音ちゃんは信じられないほどに頑張った1ヶ月間でしたね、今は少しは落ち着いたのでしょうか?とにかく華音ちゃんが竹子で良かった!本当にありがとう。そしてこの作品の竹子役は世界で華音ちゃんしか居ない。そして俺は竹子推しだよ笑 だけど写真は無い笑 たしか一枚だけ山猫と竹子の2ショットチェキ撮ったな、どなたが引いて下さったのだろうか?それ激レアです笑

そしてラストはもちろんこのお方!斎藤一役熊倉功さん!熊さんはずっと丸組に参加したいと言ってくれてて、熊さんに中途半端な役をやらせる訳にいかないしで、遂にここだ!ここしか無い!斎藤一だ!と思った公演が中止になって、悔しくて。そして復活公演!熊さんの存在無くしては山猫第三章はありえない!まず何より格好良い!芝居もアクションもやはり漢は熊さんの専売特許でした!この漢にはかなわないと思い知らされました!圧倒的な漢!俺が尊敬して追いかけられる先輩です!俺は今回体力的に本当にきつかった、でも熊さんはもっときつかったと思う。斎藤一対伊地知、刺客二人のシーン。最初の脚本では山猫対伊地知と刺客二人、山猫のピンチに斎藤と竹子がやってくるとなっていたのを変えたんですよね。熊さんの方が絶対格好良くなるし、その分体力はやばいだろうけど熊さんなら漢見せてくれると思って。タバコ吸いながら戦って下さい!って無茶苦茶な要望に応えてくれて、稽古場では熊倉劇場とか冗談言ってましたが、あれまじできついと思う。一度はけてる俺が辛いんだもん、戦い続けてる熊さんはやばいだろうなと。でも舞台上から熊さんの叫び声が聞こえてきて震えた。皆さんはわからないかもしれませんが、声を出しながら立ち回るのって本当に大変なんですよ、それをあの場面で…圧倒的漢!熊さんが頑張ってるから自分も頑張れました!舞台上に出る前に熊さんが背中に手を置いてくれた事、千秋楽前に裏で抱き合った事、そしてカーテンコールで流した涙忘れません。ありがとうございました!自分も漢を磨いて出直してきますのでまたいつか二人でコンビ組んでアクションしたいです!

そして最後にこんな自分を支えてくれた全ての先輩、後輩、仲間達、本当にありがとうございました!BOSの岩上さん!BRATSの桃さん!いつか絶対恩返しさせて頂きます!仲間がいれば支え合っていける!

それでは皆さんまた、

新山猫最終章〜山猫ときり〜

で会いましょう!お楽しみに!